7つの主要グループで見る今のVtuber事務所の勢力図|台頭する中堅とこれから伸びるポイントを整理!

配信画面に登場したVTuberたちがそれぞれ手を振るバーチャル配信のイラスト
事務所

Vtuber事務所の勢力図はここ数年で大きく変化し続けており二強と呼ばれる大手から専門特化の中堅事務所まで勢いの差がはっきり見えてきています。

この記事ではVtuber事務所の勢力図を俯瞰しながらホロライブやにじさんじといった最大手とぶいすぽっやNeoPorteなど伸びているグループの特徴を整理し今後の業界動向まで分かりやすく整理します。

視聴者としてどの事務所を追いかけるか迷っている人やこれからオーディションに応募してVtuberとして活動したい人に向けて各事務所の強みと立ち位置を具体的に解説します。

7つの主要グループで見る今のVtuber事務所の勢力図

触手付き衣装を着た紫髪ツインテールのVTuberが魔法のようなエフェクトを操るイラスト

まずは現在のVtuber事務所の勢力図を語るうえで欠かせない七つの主要グループを取り上げそれぞれの規模感と得意ジャンルをざっくり把握できるように整理します。

ホロライブ

ホロライブはカバー株式会社が運営する女性Vtuber中心のプロダクションでアイドル路線と音楽活動に強みを持つ最大手クラスの事務所です。

JPに加えてIDやENなど海外拠点も展開しておりグローバルなファンベースとライブイベントやグッズ展開を通じたIPビジネスが勢力図のトップに位置する理由になっています。

箱推し文化が強くタレント同士のコラボが頻繁に行われることで新しいファンも全体の世界観に入りやすい環境が整っています。

事務所名 ホロライブ
規模感 業界最大手クラス
所属人数の目安 グループ全体で数十名規模
得意ジャンル アイドル路線と音楽ライブ
代表的な特徴 全員女性と統一された世界観
おすすめの視聴者層 アイドル系やライブ演出が好きな層

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にじさんじ

にじさんじはANYCOLOR株式会社が運営するバーチャルライバーグループで所属ライバー数が非常に多く多様性の高さで勢力図の片翼を担っています。

雑談やゲーム配信に加えて歌やイベントなどコンテンツの幅が広く男女混合で幅広いキャラクターが在籍している点がホロライブとの大きな違いです。

国内外に展開する関連ブランドを通じて知名度と影響力を積み上げておりコラボ企画を軸にした拡散力も強力です。

事務所名 にじさんじ
規模感 最大級の大所帯
所属人数の目安 全世界で百名超クラス
得意ジャンル 雑談配信とゲーム配信全般
代表的な特徴 ライバーごとの個性と多様な企画
おすすめの視聴者層 いろいろなタイプの配信者を楽しみたい層

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ぶいすぽっ!

ぶいすぽっはゲームに本気で取り組むというコンセプトを掲げた女性中心のeスポーツ特化Vtuberグループで競技シーンでの実績を持つメンバーが多いのが特徴です。

APEXやVALORANTといったFPSタイトルを軸に大会やカスタム企画への参加も活発でゲーミングブランドとのタイアップも勢力拡大の追い風になっています。

ゲームプレイのレベルが高く試合の緊張感と配信としての盛り上がりを同時に楽しめる点がゲームファンから強く支持されています。

事務所名 ぶいすぽっ!
規模感 中堅上位クラス
所属人数の目安 二十名台の少数精鋭
得意ジャンル FPS中心のゲーム配信
代表的な特徴 大会実績と高い競技スキル
おすすめの視聴者層 eスポーツやランク配信が好きな層

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774inc.(ななしいんく)

774incは現在はななしいんくの名で展開されている事務所で複数のガールズグループを抱える箱推し文化の強い中堅プロダクションです。

タレント同士の距離感が近く日常感のある配信スタイルや長く活動を続けるメンバーが多いことから安定感のある事務所として知られています。

大規模展開よりも箱ごとの物語性や空気感を大事にしているため落ち着いた雰囲気の配信が好きな視聴者と相性が良い傾向があります。

事務所名 774inc.(ななしいんく)
規模感 中堅クラス
所属人数の目安 複数ユニット合計で数十名規模
得意ジャンル 雑談と歌と日常系企画
代表的な特徴 箱ごとの一体感と物語性
おすすめの視聴者層 落ち着いた雰囲気や箱推しを楽しみたい層

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Neo-Porte

NeoPorteは渋谷ハルをはじめとするクリエイターやプロゲーミングチームがプロデュースするVtuber事務所でゲームと音楽の両軸に強みを持つ新興グループです。

少数精鋭の体制で配信活動に加えて大会出演や楽曲リリースなど幅広い展開を行っており事務所としてのブランディングが明確なのが特徴です。

配信経験が浅い応募者でも意欲と継続力を重視するオーディション方針が採用されており次世代のスター候補が集まりやすい環境になっています。

事務所名 Neo-Porte
規模感 新興から中堅への成長期
所属人数の目安 二十名前後の少数精鋭
得意ジャンル FPS中心のゲームと音楽活動
代表的な特徴 クリエイター主導のプロデュース体制
おすすめの視聴者層 競技シーンと音楽の両方を楽しみたい層

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VShojo

VShojoはアメリカ発のVtuber事務所として知られ英語圏を中心にTwitchでの活動が目立つグループで日本向けの展開としてVShojoJapanが立ち上がったことでも注目を集めました。

海外のストリーマー文化に近い自由度の高いスタイルが特徴でゲームや雑談に加えてイベントやグッズ展開も行われています。

英語圏のVtuber文化に触れたい視聴者にとっては日本の二強とは違った雰囲気を楽しめる事務所です。

事務所名 VShojo
規模感 海外発の中堅クラス
所属人数の目安 十名前後のタレント
得意ジャンル ゲーム配信と雑談配信
代表的な特徴 自由度の高い配信スタイル
おすすめの視聴者層 英語圏のVtuber文化を楽しみたい層

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その他の中堅・新興グループ

上記以外にもリアリティ系の事務所やゲーム特化の小規模事務所個人勢のサポートを行うエージェント型など多様なスタイルの中堅や新興グループが勢力図の裾野を支えています。

特定のジャンルに尖った事務所や少人数の箱で密なファンコミュニティを育てるスタイルなど大手とは異なる戦い方で存在感を出している事例も増えています。

大手のオーディション競争に挑むのではなくこうした中堅や新興を選ぶことで自分の得意分野を伸ばしやすい環境を見つける人も少なくありません。

事務所名 各種中堅・新興グループ
規模感 小規模から中規模までさまざま
所属人数の目安 数名から二十名前後
得意ジャンル ニッチ分野や独自企画
代表的な特徴 運営との距離の近さと柔軟さ
おすすめの視聴者層 個人の空気感をじっくり味わいたい層

大手Vtuber事務所が業界の勢力図を支配する理由

青紫ツインテールのVTuberが宇宙空間で機械の腕とホログラムを使うイラスト

次にホロライブとにじさんじを中心とした大手事務所がなぜここまで強い勢力図を築けているのかという構造的な理由を整理していきます。

二強体制とブランド認知

Vtuber事務所の勢力図ではホロライブとにじさんじの二強体制が長く続いており新規視聴者が最初に触れる事務所になりやすいことがブランド認知の差を生んでいます。

テレビや大型イベント企業タイアップなどマスメディア露出が増えたことで二社のロゴや名前がVtuber全体の代名詞のように扱われる場面も増えました。

結果として若い層だけでなくライト層や企業側から見ても安心して起用できるブランドとして位置付けられています。

所属人数とスケールメリット

大手事務所は所属人数が多いことでコラボ企画やイベントを箱内で完結させやすく安定的にコンテンツ供給ができる点が勢力図の優位性につながっています。

複数のタレントが同じイベントやキャンペーンに参加することで視聴者の回遊が起こりファン一人当たりの接触時間を増やしやすい構造が生まれています。

また制作やマーケティングの固定費を多くのタレントで割ることができるため新しいチャレンジにも投資しやすくなります。

ポイント 多数の所属による企画数の多さ
コンテンツ面 コラボや大型イベントを連続開催しやすい
ビジネス面 制作費や広告費を分散できるスケールメリット
ファン体験 箱推しで長時間楽しめる視聴導線

メディアミックスと収益源の多様化

大手事務所は配信広告収入だけでなく音楽リリースやライブイベントグッズやコラボカフェなど複数の収益源を組み合わせている点も勢力図を支える重要な要素です。

ゲームコラボやアニメ出演などIPとしての露出が増えることでファン層が広がり次の企画やコラボにつながる良い循環を作り出しています。

このようなメディアミックス戦略を実現するためには企画制作や営業のリソースが必要であり結果として大手に有利な構図になっています。

オーディションと育成の仕組み

定期的なオーディションで新メンバーを迎え入れ研修や先輩とのコラボを通じて成長を支える育成の仕組みも大手事務所の強さを支える土台です。

配信ノウハウや企画の作り方トラブル対応などを体系的に共有できることで新人でも一定のクオリティからスタートしやすくなります。

こうした育成環境の整備は一人の炎上や活動終了があっても全体の勢力図が大きく崩れにくいというリスク分散にもつながっています。

中堅・専門特化型のVtuber事務所が伸びている背景

紫髪ツインテールのVTuberがマイクを持ってステージに立つサイバーパンク風イラスト

二強が強い一方でぶいすぽっやNeoPorteななしいんくなど専門特化や独自色を打ち出した中堅事務所も勢力図の中で着実に存在感を増しています。

ゲーム特化型事務所の台頭

eスポーツの普及やゲーム配信文化の定着に伴いゲームに本気というコンセプトを掲げるぶいすぽっやFPS色の濃いNeoPorteなどゲーム特化型の事務所が注目されています。

競技シーンでの実績やカスタム大会の開催などゲームタイトル側との連携が強く視聴者にとっても一本のスポーツリーグを追うような楽しみ方ができます。

ゲームタイトルごとの人口が多いこともありヒット企画が生まれると一気にチャンネル登録者が伸び勢力図の中で中堅から上位へと駆け上がるケースも見られます。

中堅事務所に所属するメリット

中堅事務所は大手ほど人数が多くないため運営との距離が近くタレント一人一人のやりたいことを柔軟に形にしやすいというメリットがあります。

配信の企画やコラボ相手の調整グッズやイベントなどを相談しやすい環境はクリエイター気質の強いVtuberにとって大きな魅力になります。

視聴者側から見ても一人の成長を長期的に追いかけやすくファンコミュニティが濃くなりやすい傾向があります。

  • 運営との距離の近さ
  • 挑戦しやすい企画の自由度
  • 濃いファンコミュニティ
  • 少数精鋭の箱推し体験

少数精鋭モデルと持続性

人員を絞った少数精鋭モデルは一人当たりのリソースを厚く投下できるため制作クオリティやブランディングを高めやすく長期的な活動の持続性という面でもメリットがあります。

所属人数を無理に増やさず既存メンバーの魅力を磨く方向に舵を切る事務所も増えており解散や縮小が目立った時期を経て堅実な運営を目指す流れが見られます。

結果として勢力図全体では数より質を重視する中堅事務所がじわじわとシェアを伸ばす構図になりつつあります。

海外Vtuber事務所と日本市場の関係

ピンク髪VTuberがライトを浴びながらステージで熱唱するイラスト

勢力図を俯瞰する際にはVShojoをはじめとする海外Vtuber事務所の動きと日本の大手や中堅との関わり方も押さえておく必要があります。

英語圏を中心とした海外事務所

英語圏ではVShojoを代表とする事務所がTwitchを主戦場にゲームや雑談配信を展開しており日本のYouTube中心の勢力図とは異なる構造が見られます。

海外のストリーマー文化とVtuberのビジュアル表現が融合したスタイルは視聴者との距離が近く自由度の高さが魅力です。

日本語が分からない視聴者にとっても英語で楽しめるVtuber事務所の存在はVtuber文化全体の裾野を広げる役割を果たしています。

日本勢とのコラボによる相乗効果

ホロライブやにじさんじのEN部門ぶいすぽっの一部メンバーなど日本発の事務所も海外コラボや多言語配信を通じて海外ファンを獲得しています。

大型イベントやゲーム大会で海外事務所と日本事務所のタレントが同じステージに立つケースも増え勢力図は国境をまたいだものになりつつあります。

視聴者にとっては日本語と英語の両方の配信を行き来しながらそれぞれの文化の違いを楽しめる点が大きな魅力です。

海外勢力図の変化とリスク

海外事務所は成長スピードが速い一方で事業方針の転換や撤退など変化も激しく数年単位で勢力図が入れ替わることも珍しくありません。

プラットフォーム依存度が高い場合はサービスの仕様変更や規約の変化が事務所全体の活動方針に大きな影響を与えるリスクもあります。

日本勢と比較しながら複数の事務所を追いかけることでそうした変化も含めてVtuberシーン全体のダイナミズムを楽しむことができます。

これからVtuber事務所の勢力図がどう変わっていくか

サイバーパンク風着物姿のVTuberがマイクと時計を持って歌うイラスト

ここからは今後数年でVtuber事務所の勢力図がどのように変化していく可能性があるのかをビジネス面やクリエイター側の動きを踏まえて考えてみます。

IPビジネスとしての再編

Vtuber事務所はタレントの配信だけでなくIP全体をどう育てるかという視点が重要になっており事務所同士の資本提携や経営統合も増えつつあります。

音楽やアニメゲームコラボなど他ジャンルとの連携が進めば進むほど一つの事務所だけで完結するのが難しくなりグループ全体での再編が起こりやすくなります。

この流れの中で大手はさらなる規模拡大を進めつつ中堅や新興は独自IPを磨いて提携相手として選ばれる存在になることが求められます。

個人勢と小規模事務所の生存戦略

個人勢や小規模事務所は大手と同じ土俵で勝負するのではなくニッチなテーマや専門性を軸にした差別化が勢力図の中での生存戦略になります。

配信ツールの進化やモデリングコストの低下により個人でも高品質なモデルや配信環境を整えやすくなったことで事務所に頼らない選択肢も増えました。

その一方で案件営業やトラブル対応など一人で抱えにくい部分をピンポイントで支援する小さなエージェント型事務所の需要も高まっています。

視聴者から見た事務所選びのポイント

視聴者側から勢力図を見るときは事務所の大きさだけでなく自分がどのような楽しみ方をしたいかに合わせて箱や事務所を選ぶ意識が大切です。

アイドル的なライブ演出を楽しみたい人にはホロライブや一部の大手が向いており個性豊かな雑談やカオスな企画が好きならにじさんじ系統が合いやすくなります。

ゲームの競技シーンやチーム戦のドラマを追いたい人にはぶいすぽっやNeoPorteなどゲーム特化の事務所が良い選択肢になります。

  • アイドル路線を楽しみたいかどうか
  • ゲームやeスポーツを重視するかどうか
  • 箱推しか個人推しかの好み
  • 日本語中心か多言語かの違い

Vtuber事務所の勢力図を理解して自分に合う環境を考える

ピンク髪VTuberがマイクを持ち夕暮れの都市背景でウインクするイラスト

Vtuber事務所の勢力図はホロライブとにじさんじを軸にしつつもぶいすぽっやNeoPorteななしいんくVShojoなど多様な事務所が独自の強みで存在感を高め続けています。

視聴者としては自分の好みに合う箱を複数見つけることでより豊かな視聴体験が得られクリエイター志望の人にとってはどの事務所なら自分の強みを伸ばせるかを考える材料になります。

勢力図は今後も統合や新設解散を繰り返しながら変化していくため定期的に業界全体の動きを俯瞰しその時々で自分なりの楽しみ方や参加の仕方をアップデートしていくことが大切です。