VTuberをスマホで動かす始め方7ステップ|必要アプリと機材から配信までの流れを紹介!

宇宙を背景にしたアイドル衣装の青髪VTuberが手を振るイラスト
配信

「VTuberをスマホで動かす方法が知りたいけれど、何から準備すればいいのか分からない」と迷っている人は多いです。

この記事では、スマホだけでVTuber配信を始める場合と、スマホをトラッキング用カメラとしてPCと連携する場合の両方を整理して解説します。

アプリ選びや必要な機材、配信ソフトの設定まで、一連の流れを具体的にイメージできるようにステップ形式で紹介します。

VTuberをスマホで動かす始め方7ステップ

紫髪の天使風VTuberが魔法の杖を持って夜空に立つイラスト

ここでは、VTuberをスマホで動かすための全体像を7つのステップに分けて整理します。

スマホのみで完結させる方法と、将来的にPC配信へ発展させるときのことまでイメージしながら読み進めてください。

一つひとつ確認していけば、初めてでも配信までたどり着ける流れになっています。

スマホ配信の全体像

まずは、VTuberをスマホで動かすときの全体像を理解しておくことが大切です。

スマホだけでアバター作成から配信まで完結できるオールインワン型アプリと、PCと連携してスマホをトラッキングカメラとして使う方法の大きく二つがあります。

前者ではREALITYやIRIAM、カスタムキャストのようなライブ配信アプリを利用し、後者ではVTube Studioなどを使ってPC上のモデルをスマホで動かします。

どちらの方法も、最終的には「カメラで表情を読み取ってアバターに反映する」という仕組みは共通です。

自分が「どこまでやりたいか」によって選ぶべきルートが変わるので、最初にゴールイメージを固めておきましょう。

必要機材

VTuberをスマホで動かすために必要な機材は、基本的にはスマホ本体とマイクだけです。

多くの人はスマホ内蔵マイクで始めますが、音質を重視するなら有線イヤホンマイクや外付けマイクを用意すると聞きやすさが大きく変わります。

PCと連携する場合は、配信用のPC本体と安定したネット回線、そして配信ソフトを動かせる程度のスペックがあることも重要です。

長時間配信をするなら、モバイルバッテリーや電源タップを用意してスマホのバッテリー切れを防ぐ工夫も欠かせません。

スマホ用の三脚やスタンドがあると、角度を固定できてトラッキング精度も安定します。

アプリ選択

次に、どのアプリでVTuberをスマホで動かすかを決めます。

スマホだけで配信したい場合は、REALITY、IRIAM、Mirrativ、17LIVEなどのライブ配信アプリから選ぶのが手軽です。

イラスト一枚から2Dアバターとして配信できるIRIAMや、アプリ内で3Dアバターを作成して配信できるREALITYなど、それぞれ特徴が異なります。

PCと連携してLive2Dモデルを動かしたい場合は、VTube Studioのスマホアプリをインストールしてトラッキング用として利用する方法が代表的です。

自分のやりたい表現や予算、将来の拡張性を考えながら、いくつかインストールして使い勝手を比べてみると良いでしょう。

アカウント準備

配信を行うには、配信アプリ側のアカウントや視聴者に見てもらうためのプラットフォームアカウントを用意する必要があります。

スマホ向けライブ配信アプリは、アプリ内でユーザー登録を完結できるケースが多く、メールアドレスかSNS連携だけで始められます。

YouTubeやTwitchで配信したい場合は、それぞれのサービスに事前登録を行い、チャンネルやプロフィールを整えておきましょう。

アイコンや自己紹介文、配信で使う名前を早めに決めておくと、ブランドイメージを作りやすくなります。

視聴者目線で覚えやすく呼びやすい名前にすることも、長く活動するうえでは大切です。

モデル準備

次のステップは、動かすアバターの準備です。

3Dアバターを使う場合は、カスタムキャストやREALITYのようにアプリ内でキャラクターを作れるサービスを選ぶと、スマホだけで完結できます。

2DのLive2Dモデルを使う場合は、イラストとLive2Dでのモデル化が必要になり、自作するか外部クリエイターに依頼する形になります。

IRIAMのように、一枚絵の立ち絵イラストを読み込んで動かせるサービスもあるため、最初はこのタイプから始めるのも現実的です。

後からモデルを作り直すこともできるので、最初はシンプルでも良いので「とりあえず動かしてみる」ことを優先しましょう。

配信設定

アプリとモデルが用意できたら、配信設定を整えます。

ライブ配信アプリの場合は、タイトルや配信ジャンル、サムネイル画像を設定し、カメラとマイクの許可をオンにするだけで配信を開始できます。

PCと連携する場合は、VTube Studioなどのトラッキングソフトでモデルを動かし、その映像をOBS Studioなどの配信ソフトに取り込む設定が必要です。

スマホ側とPC側は、同じWi-Fiに接続したり、専用コードを入力したりして連携する形が一般的です。

音声はスマホから出すのか、PCのマイクから拾うのかを決めて、遅延や音量バランスを確認しておきましょう。

テスト配信

最後に、本番の前に必ずテスト配信を行うことをおすすめします。

多くのアプリには限定公開やテスト配信用の設定があり、視聴者に公開せずに動作確認ができます。

テスト配信では、音量バランス、映像のカクつき、モデルのトラッキング精度、コメントの表示などを一通り確認します。

スマホの発熱やバッテリー消費の具合もあわせてチェックして、どのくらいの時間なら安定して配信できるかを把握しておきましょう。

気になる点をメモに残しておくと、次回以降の配信準備がスムーズになります。

スマホ配信のメリット

サイバー風衣装の紫髪VTuberがホログラム画面を持ってピースするイラスト

ここでは、VTuberをスマホで動かすことのメリットを整理します。

PC環境を整える前にスマホから始めることで、コストを抑えつつ自分に合うスタイルを試せるのが大きな魅力です。

スマホ配信が向いている人の特徴もあわせて紹介するので、自分に当てはまるか確認してみてください。

初期費用

スマホでVTuberを動かす最大のメリットは、初期費用を抑えられることです。

スマホ向けVTuberアプリの多くは無料でインストールでき、アプリ内課金も必須ではないため、気軽に試しやすい環境が整っています。

高性能なゲーミングPCやキャプチャーボード、専用カメラなどを用意する必要がなく、すでに持っているスマホを活用できます。

モデルも、イラスト一枚から使えるサービスを選べば、最初から高額な制作費をかけなくてもデビューが可能です。

行動範囲

スマホ配信は、場所に縛られず柔軟に活動できる点も魅力です。

自宅の部屋だけでなく、静かな場所であれば旅先や実家などからでも配信できるため、ライフスタイルに合わせて活動しやすくなります。

短時間の雑談配信やラジオ配信のようなスタイルとも相性がよく、空き時間に少しだけ配信するという使い方も現実的です。

PC環境だと「配信部屋」に縛られがちですが、スマホなら気分転換をしながら長く活動を続けやすくなります。

向いている人

VTuberをスマホで動かす方法は、特に次のような人に向いています。

自分がどのタイプに近いかを意識しながら、スタイルを選ぶと成功しやすくなります。

  • まずは気軽にVTuberを体験したい人
  • PCを持っていない、またはスペックに不安がある人
  • 雑談や歌配信など、軽めの配信スタイルが中心の人
  • 外出先やすき間時間を活用して配信したい人
  • 将来的にPC配信へ移行するか様子を見たい人

PC連携によるスマホトラッキングの活用

水色とピンクの髪のVTuberがヘッドセット姿でスポーティな衣装を着たイラスト

次に、スマホをトラッキング用カメラとして使い、PC上のモデルを動かす方法を見ていきます。

このスタイルは準備するものが増えますが、表現の幅を広げやすく、本格的なVTuber活動をしたい人に向いています。

代表的なソフトや設定の流れを知っておくことで、将来的なステップアップもイメージしやすくなります。

PC連携の概要

PC連携では、スマホのカメラで表情や頭の動きをトラッキングし、その情報をPC上のソフトに送ってモデルを動かします。

スマホをWebカメラ代わりに使えるVTube Studioなどを利用すると、一般的なWebカメラより滑らかなトラッキングが期待できます。

PC側では、受け取った動きをLive2Dモデルや3Dモデルに反映させ、配信ソフトで画面に合成して配信する流れになります。

スマホとPCは同じネットワーク上で接続するか、専用の接続コードや設定を通して連携します。

この構成を一度作ってしまえば、モデルの差し替えやシーン切り替えなど、多彩な演出が可能になります。

必要ソフト

PC連携でVTuberをスマホで動かすには、役割の違う複数のソフトを組み合わせる必要があります。

どのソフトがどの役割を担うのかを整理しておくと、トラブル時の原因切り分けもしやすくなります。

トラッキングソフト VTube Studioなど
配信ソフト OBS Studioなど
モデル形式 Live2DやVRM
接続方法 同一Wi-Fiや有線接続
配信先 YouTubeや各ライブ配信アプリ

接続手順

接続手順はソフトによって細かな違いはありますが、大まかな流れは共通しています。

まず、スマホにトラッキング用アプリを、PCに配信用ソフトとトラッキングソフトをインストールします。

次に、スマホとPCを同じネットワークに接続し、アプリ内に表示されるIPアドレスやコードを入力して連携します。

その後、PC側のソフトにLive2Dモデルなどを読み込み、スマホから送られてくるトラッキングデータが正しく反映されているか確認します。

最後に、配信ソフト側でシーンやレイアウトを整え、音声入力の設定を行えば配信を開始できる状態になります。

配信プラットフォーム

PC連携でVTuberをスマホで動かす場合、配信先の選択肢も広がります。

YouTubeやTwitchなどの動画プラットフォームだけでなく、ニコニコ生放送や各種ライブ配信サービスにも対応しやすくなります。

OBS Studioなどの配信ソフトから出力できるサービスであれば、基本的にどこでも同じような画面構成で配信できます。

マルチ配信ツールを使えば、同時に複数のプラットフォームへ配信することも可能です。

自分の活動スタイルに合った配信先を選び、どのプラットフォームでコミュニティを育てるかを意識しておくと良いでしょう。

スマホでVTuberを動かすときのトラブル対策

ピンク髪VTuberがサイバーステージでツインテールを揺らしながらダンスするイラスト

スマホでVTuberを動かすと、PC配信とは異なるトラブルが起こることがあります。

事前に起こりやすい問題と対策を知っておくことで、配信中の不具合や突然の終了を減らせます。

ここでは、特に発生しやすい通信、バッテリー、発熱、トラッキングの問題について整理します。

通信環境

スマホ配信で最も頻繁に問題になるのが、通信環境の不安定さです。

配信中に回線が不安定になると、映像や音声が途切れたり、最悪の場合は配信が強制終了してしまいます。

可能であればWi-Fi環境で配信し、他の家族が大容量のダウンロードや動画視聴をしていない時間帯を選ぶと安定しやすくなります。

モバイル回線で配信する場合は、通信量の上限や速度制限にも注意が必要です。

事前に短時間のテスト配信を行い、遅延や画質を確認しておくと安心です。

バッテリー

長時間のVTuber配信は、スマホのバッテリーを大きく消費します。

残量が少ない状態で配信を始めると、盛り上がってきたタイミングで電源が落ちてしまうリスクがあります。

配信前には必ずフル充電しておき、可能であればコンセントやモバイルバッテリーにつないだ状態で配信するのがおすすめです。

充電しながら配信すると発熱しやすくなるため、スマホスタンドで机の上に置き、風通しを良くしておくと安心です。

バッテリー劣化が進んでいる端末では、配信時間を短めに区切るなどの工夫も検討しましょう。

発熱

VTuberをスマホで動かすと、カメラやネットワーク、グラフィック処理などが同時に動くため、発熱が起こりやすくなります。

端末の温度が上がりすぎると、アプリが強制終了したり、動作が重くなったりする原因になります。

カバーを外して熱を逃がしやすくしたり、冷却用のファン付きスタンドを使ったりすることで、発熱を軽減できます。

配信設定で画質やフレームレートを少し下げることでも、負荷と発熱を抑える効果があります。

夏場など室温が高い時期は、部屋の空調も含めて配信環境を整えることが重要です。

トラッキング

VTuberをスマホで動かす際、顔認識やトラッキングの調子が悪くなることもあります。

暗い部屋や逆光の環境では、カメラが顔を正しく認識できず、表情がうまく反映されないことがあります。

顔の正面から柔らかい光が当たる位置にスマホを設置し、眼鏡やマスクなどの反射や遮蔽物が少ない状態にするとトラッキング精度が向上します。

アプリ側のキャリブレーション機能を使って、正面を向いた状態で基準位置を再設定することも大切です。

どうしても反応が悪い場合は、アプリの再起動や端末の再起動も試してみましょう。

スマホでVTuberを動かす環境づくりの要点

夜の都市でホログラムを見せる猫耳ヘッドフォンのVTuberイラスト

VTuberをスマホで動かす方法は、スマホだけで配信するスタイルと、PCと連携して本格的に運用するスタイルの大きく二つがあります。

どちらの場合でも、「安定した通信環境」「十分なバッテリーと放熱」「自分の目的に合ったアプリ選び」の三つを意識しておくことが重要です。

最初から完璧な環境を目指す必要はないので、まずはスマホ一台で配信を体験し、慣れてきたらPC連携やモデルのクオリティアップに進むと無理なく続けられます。

自分のペースで試行錯誤を繰り返しながら、視聴者とのコミュニケーションを楽しめるVTuber活動の形を見つけていきましょう。