Vtuberのデビュー順を知ると、どの時期にどんなタレントが生まれたのかが立体的に見えてきます。
好きな配信者がどの世代に属しているのかを理解すると、業界全体の歴史やトレンドの変化もつかみやすくなります。
ここでは代表的なVtuberや大手事務所を例に、デビューの順番と時代ごとの特徴を整理していきます。
Vtuberのデビュー順を時系列で整理するガイド
このセクションではVtuberのデビュー順を大きな流れごとに分けて整理し、各時期やグループの特徴を把握しやすくします。
黎明期のVtuberと最初のデビュー
一般的に知られているより前からアバターを使った動画配信やバーチャルな語り手は少数ながら存在していました。
2010年代前半には現在の言葉でいうVtuberに近い形式で活動していたチャンネルが既にいくつか登場していました。
2016年にはキズナアイが活動を開始しバーチャルYouTuberという呼び名とともに新しいジャンルが一気に広まりました。
| 区分 | 黎明期のVtuber |
|---|---|
| 主なデビュー年 | 2011年から2016年ごろ |
| 代表的なVtuber | 早期のバーチャルブロガーやキズナアイ など |
| 特徴 | 少人数での試行錯誤が多く技術と表現方法の実験が中心だった時期 |
VTuber四天王が登場した2017年
2017年には電脳少女シロやミライアカリなどいわゆるVTuber四天王と呼ばれる存在が次々とデビューしました。
この時期は個々のチャンネルが大きな登録者数を獲得しメディアでもVtuberという言葉が急速に浸透しました。
四天王の成功がきっかけとなり企業やプロジェクト単位でのVtuber企画が一気に増えていきました。
| 区分 | VTuber四天王期 |
|---|---|
| 主なデビュー年 | 2017年 |
| 代表的なVtuber | 電脳少女シロ ミライアカリ 輝夜月 など |
| 特徴 | カリスマ的な少数の人気者が市場を牽引しVtuberブームの土台を形作った時期 |
にじさんじの登場と2018年以降の波
2018年にはにじさんじが本格的に展開を始め多人数ライバー体制のグループとして存在感を高めました。
スマートフォンアプリを活用したライブ配信スタイルによりデビューまでのハードルが下がり新人が連続して登場しました。
デビュー順を追っていくとにじさんじの世代ごとのカラーや企画の方向性の変化が見えてきます。
| 区分 | にじさんじ初期ライバー |
|---|---|
| 主なデビュー年 | 2018年から2019年ごろ |
| 代表的なVtuber | 月ノ美兎 剣持刀也 などの初期メンバー |
| 特徴 | トーク中心の配信スタイルと多人数コラボで一気にファン層を拡大した時期 |
ホロライブとアイドル路線の拡大
同じく2018年前後からホロライブもメンバーを増やしアイドル性を前面に出した路線で人気を伸ばしました。
デビュー期ごとに代や期が分かれており世代ごとの差別化が明確なのがホロライブの特徴です。
デビュー順を意識して視聴すると歌やライブ活動の広がり方が段階的に見えてきます。
| 区分 | ホロライブ初期メンバー |
|---|---|
| 主なデビュー年 | 2017年から2020年ごろ |
| 代表的なVtuber | ときのそら 白上フブキ 湊あくあ など |
| 特徴 | 歌やアイドル的な活動を重視しユニット展開や音楽イベントが増えていった時期 |
個人勢Vtuberが増えたタイミング
大手事務所の成功と配信環境の整備により個人でデビューするVtuberも2018年以降急速に増加しました。
Live2Dモデルや配信ソフトが入手しやすくなり趣味から副業までさまざまなスタイルでの活動が生まれました。
デビュー順で眺めると機材やフォーマットの変化が反映されており個人勢の多様さがよくわかります。
| 区分 | 個人勢の拡大期 |
|---|---|
| 主なデビュー年 | 2018年から現在 |
| 代表的なVtuber | 歌みた特化やゲーム配信特化など多数 |
| 特徴 | 事務所に所属せず自由度の高い活動スタイルが増えジャンルも細分化した時期 |
海外Vtuberと多言語展開のスタート
2019年以降は日本発の事務所が海外拠点を立ち上げたり現地企業が独自のVtuberグループを立ち上げたりしました。
英語圏やアジア圏ではローカル言語で活動するライバーが多く生まれ世界的なファンベースが形成されました。
海外グループのデビュー順を追うと日本側との連携企画や逆輸入的な人気の動きも確認できます。
| 区分 | 海外Vtuberの展開 |
|---|---|
| 主なデビュー年 | 2019年から現在 |
| 代表的なVtuber | 英語圏やアジア圏のにじさんじやホロライブ系列のメンバー |
| 特徴 | 多言語配信とグローバルイベントにより国境を越えたファンダムが成立した時期 |
年代別に見るVtuberデビューの流れ
ここでは具体的な年代ごとにVtuberのデビュー傾向や業界のトピックを振り返り全体の時間軸を整理します。
2016年以前の前史
2016年以前にもバーチャルキャラクターが動画投稿や配信を行う事例は存在し現在のVtuber文化の土台になりました。
当時はVtuberという単語こそ一般的ではなかったものの技術面では既に3Dやモーションキャプチャが試されていました。
この時期を押さえておくと後のブームが突然生まれたものではないことが理解しやすくなります。
| 年代 | 2010年代前半 |
|---|---|
| 主な出来事 | バーチャルブロガーや実験的な3Dキャラクター配信の登場 |
| 影響 | 後のVtuberが参考にする演出や技術的ノウハウが蓄積された |
2016年から2018年のブーム期
2016年のキズナアイの登場と2017年の四天王期を経て2018年にはグループ型の事務所が次々と設立されました。
この時期はVtuberという言葉がネット流行語にも取り上げられ多くの企業が市場参入の可能性を模索しました。
デビュー順を並べると先行勢の成功に続いて専用事務所が立ち上がる流れがきれいに確認できます。
- キズナアイのデビュー
- 四天王と呼ばれる人気者の登場
- にじさんじやホロライブの設立
- 企業案件やテレビ露出の増加
2019年以降の多様化
2019年以降は大手事務所が海外展開を強める一方で個人勢や小規模グループも数多くデビューしました。
ライブ配信プラットフォームやショート動画サービスの普及によりデビュー後の活動スタイルもさらに多様化しました。
デビュー順で見ても事務所所属の波と個人勢の波が交互に押し寄せていることが理解できます。
- 海外拠点の開設
- 個人勢の急増
- ショート動画への参入
- 音楽活動やリアルライブの本格化
事務所別に見るデビューの特徴
次に代表的なVtuber事務所ごとにデビューの傾向や期ごとの違いを整理し推しの立ち位置を確認しやすくします。
にじさんじのデビューの特徴
にじさんじはオーディションを通じて多数のライバーをデビューさせており期やユニット単位で新人がまとまって登場します。
初期は雑談やゲーム配信を中心とした日常トーク色が強く後になるほど企画力や音楽活動を前面に出すライバーも増えました。
デビュー順を追うと配信ジャンルの幅が少しずつ広がっていることがよく分かります。
| 初期デビュー期 | 2018年の1期生と2期生を中心としたトーク強めの世代 |
|---|---|
| 中期デビュー期 | ユニット企画や音楽活動もこなす多才なライバーが増えた世代 |
| 後期デビュー期 | 海外コラボや大型イベントを前提にしたグローバル志向の世代 |
ホロライブのデビューの特徴
ホロライブは期ごとにメンバーをまとめてデビューさせる方式が分かりやすくファンからも世代で語られやすい構造になっています。
初期はソロ配信中心でしたが代を重ねるごとにユニット歌唱や3Dライブが増えステージコンテンツが充実していきました。
同じ期のメンバー同士の関係性がストーリーとして語られる点もデビュー順を意識した楽しみ方と言えます。
- ときのそらや初期メンバーの基盤づくり
- 各期ごとのユニット感
- 全体ライブやフェスの開催
- 海外支部との合同企画
その他の大手事務所の傾向
上記以外にもゲーム会社系のVtuberや企業公式キャラクターを中心とした事務所がありそれぞれ独自のデビュー戦略を取っています。
ゲームとのタイアップ前提でデビューするケースや自社IPに紐づけたキャラクター展開を行うケースも少なくありません。
デビュー順で並べると自社タイトルの発売時期やキャンペーンと連動した動きが見えてきます。
デビュー順を自分で調べる方法
ここでは推しや気になるグループのデビュー順を自分で調べたいときに役立つ情報源や調べ方のコツをまとめます。
公式サイトのタレント一覧を使う
多くの事務所は公式サイトに所属タレント一覧を掲載しておりデビュー時期やプロフィール欄から順番を推測できます。
タレントページには初配信日や活動開始日が明記されていることもありそれらを並べることで時系列が見えてきます。
公式情報を基準にするとスケジュール変更や改名があった場合でも最新情報に近い状態で整理できます。
- 事務所公式サイトのタレント一覧
- 各タレントのプロフィールページ
- 初配信や初投稿の日時
- 期やユニット名の表記
ファンサイトやWikiの年表を活用する
ファン有志が運営するWikiやまとめサイトには初配信日順に並べた一覧や年表が用意されていることがあります。
こうしたサイトは情報量が多い一方で更新ルールがサイトごとに異なるため公式情報と照らし合わせて使うことが大切です。
複数の年表を比較するとデビュー順の抜けや誤りにも気づきやすくなります。
| 情報源 | ファンWikiや年表まとめサイト |
|---|---|
| メリット | 初配信日順の一覧やタグ分けが詳しい |
| 注意点 | 更新の遅れや解釈の違いが混ざる可能性がある |
SNSやハッシュタグでのデビュー告知を追う
最近デビューしたVtuberであればSNS上の告知ツイートやハッシュタグをたどることで正確なデビュー日を確認できます。
事務所公式アカウントと本人のアカウントの両方を確認すると準備期間と正式デビュー日を切り分けて把握できます。
推しがいつどのような文言でデビューを報告したかを見返すのもファンとしての楽しみ方の一つです。
これからVtuberとしてデビューする人へのヒント
最後にこれからVtuberとしてデビューしたい人に向けて過去のデビュー順から読み取れるポイントを整理します。
デビュー時期のトレンドを把握する
自分が活動を始めるタイミングでどのようなジャンルや企画が多いのかを把握しておくと差別化の方向性を考えやすくなります。
過去のデビュー順を振り返るとホラーゲームブームや歌配信ブームなど波があることが分かります。
あえてトレンドの中心から少しずらしたタイミングを狙うことで長く活動できるポジションを取りやすくなります。
- 流行ジャンルの把握
- 配信プラットフォームの選択
- 想定視聴者層の整理
- 活動開始時期の検討
既存世代との違いを意識したキャラクター作り
先にデビューした世代と自分の世代の違いを理解するとキャラクターデザインや設定を考える際の指針になります。
同じ路線でも表現の仕方や得意分野をずらせば既存の人気者と競合し過ぎずにファンを増やしやすくなります。
デビュー順で見たときに新しい風を感じてもらえるポジションを意識するとブランドとしての印象も強くなります。
| 意識したいポイント | 先行世代との差別化と自分の強みの明確化 |
|---|---|
| キャラクター設計 | ビジュアルだけでなく話し方や配信テンポまで含めた設計 |
| 長期的な展望 | 数年先まで続けられるテーマや企画の余白を残す |
長期活動のための準備
デビューはゴールではなくスタートなので活動を継続できる体制を事前に整えておくことが重要です。
配信頻度や収録環境だけでなく休み方や健康管理も含めて無理のない計画を立てておくと長く続けやすくなります。
過去のデビュー順を見ながら自分がどの世代と並んで語られるようになりたいのかをイメージして準備を進めてみてください。
Vtuberのデビュー順から見えてくる今後の展望
Vtuberのデビュー順を時系列で追うと技術の進歩や事務所の戦略だけでなく視聴者の嗜好やプラットフォームの変化まで一望できます。
黎明期から現在までの流れを理解しておくことで新しく登場するタレントの立ち位置や今後伸びそうな分野も予想しやすくなります。
推しのデビュー時期を起点に前後の世代をたどっていくと自分だけの年表ができより深くVtuber文化を楽しめるようになります。