VTuberとして活動を始めたいときにまず気になるのが、VTuberのキャラデザを依頼するときの料金相場です。
どのくらいの予算を用意すればよいか分からないと、クリエイター探しや活動計画も立てにくくなります。
この記事では、VTuberキャラデザの依頼料金相場の内訳と、予算別の選び方や依頼準備のポイントを整理します。
初めて依頼する人でもトラブルなく進められるよう、契約や権利まわりの注意点もあわせて解説します。
VTuberキャラデザの依頼料金相場の内訳を知る
ここでは、VTuberのキャラデザを依頼するときの大まかな料金相場と、工程ごとの内訳を整理します。
個人クリエイターに依頼する場合の価格帯
個人のイラストレーターや絵師にVTuberのキャラデザを依頼する場合、立ち絵込みのキャラクターデザインはおおよそ三万円から十五万円程度が目安になります。
プロフィール用など簡易的な立ち絵のみならさらに安く抑えられることもありますが、商用利用や配信での長期利用を前提にすると中間帯の予算を見ておくと安心です。
人気絵師やフォロワー数が多いクリエイターに依頼する場合は、同じ内容でも相場より高めの金額になることが多いです。
制作会社に依頼する場合の価格帯
VTuber制作会社やデザイン会社にキャラデザを依頼する場合、個人に比べて料金は高くなりやすい傾向があります。
キャラクターデザインだけでも二十万円前後から、Live2Dモデルや配信用の素材などを含めたパッケージでは数十万円規模になることも珍しくありません。
その代わり、複数人のチームで対応してもらえたり、動画制作やブランディングまで一括で任せられる点が大きなメリットになります。
イラストのみ依頼するケース
すでに別の人がモデリングを担当する場合や、自分でLive2Dを触る予定がある場合は、キャラデザと立ち絵のイラストだけを依頼することもあります。
この場合、バストアップだけなら一万円から二万円程度、全身の立ち絵で二万円から四万円程度といった価格帯もよく見られます。
VTuber向けにパーツ分けを前提としたイラストを描いてもらう場合は、同じ一枚絵でも作業量が多いため、五万円から十五万円程度の相場になることが多いです。
Live2Dモデリングの費用の目安
イラストデータがすでに用意されている場合、Live2Dで動かすためのモデリングだけを依頼することもあります。
個人クリエイターにモデリングのみを頼む場合は一万円から五万円程度が多く、基本的な表情と簡単な動きであれば比較的安く収まります。
体や髪、衣装、小物まで細かく動かしたい場合や、制作会社に依頼する場合は十万円から三十万円以上になるケースもあります。
キャラデザとLive2Dをまとめて依頼する場合
キャラデザのイラスト制作とLive2Dモデリングを同じクリエイターや同じ制作会社にまとめて依頼すると、パッケージ料金になることがよくあります。
個人クリエイターの場合は、内容にもよりますが総額で五万円から十五万円前後のプランが一つの目安になります。
クオリティを重視したパッケージや、企業案件向けのモデルでは二十万円から数十万円規模の見積もりになることもあります。
低予算での依頼が向いているケース
予算を三万円未満に抑えたい場合は、駆け出しのクリエイターや経験を積みたい個人のプランを検討する選択肢があります。
ただし、実績が少ない分だけ完成イメージのブレや納期の遅れが起こるリスクもあるため、ポートフォリオの確認や連絡の頻度などを慎重に見極める必要があります。
まずはお試しで簡易モデルを作り、活動が軌道に乗ってから本格的なキャラデザを作り直すという段階的な戦略も有効です。
料金相場が上下する主な要因
同じVTuberキャラデザでも、内容次第で料金が大きく変わります。
ここでは、相場が上下する主な要因を整理して、自分の希望と予算をすり合わせる材料にします。
デザインの描き込み量やパーツ数
衣装の装飾が多いデザインや、髪型が複雑でアクセサリーも多いキャラクターは、単純なデザインに比べて作業時間がかかります。
Live2Dで動かすことを前提にする場合は、髪の毛やリボン、フリルなどを細かくパーツ分けする必要があり、その分だけ費用も高くなります。
予算を抑えたいときは、配信画面で目立つ部分にこだわり、画面に映りにくい部分の情報量をあえて減らす工夫が有効です。
依頼範囲ごとの料金イメージ
キャラデザの依頼では、どこまでを依頼範囲に含めるかで相場が大きく変わります。
自分が必要としているのが立ち絵だけなのか、パーツ分けやモデリングまで含めた一式なのかを整理してから見積もりを取りましょう。
| プラン | イラストのみ |
|---|---|
| 目安価格 | 一万円〜五万円 |
| 内容 | 立ち絵一枚 |
| 追加作業 | 表情差分数枚 |
| 想定用途 | 固定画像の配信画面 |
クリエイターの実績や活動形態
人気配信者の担当経験があるクリエイターや、企業案件を多く手がけている制作会社は、その分単価が高く設定されていることが一般的です。
一方で、ポートフォリオを増やしたい個人や新人クリエイターは、相場より低めの価格で受注している場合もあります。
求めるクオリティと納期の安定性を考えながら、自分の予算に合った活動形態のクリエイターを選ぶことが大切です。
- 駆け出し個人クリエイター
- 実績豊富な個人クリエイター
- 法人の制作会社
依頼先の選び方や探し方のコツ
料金相場を把握したら、次はどこにVTuberのキャラデザを依頼するかを考えます。
ここでは、個人クリエイター、制作会社、マッチングサービスなど、それぞれの特徴と選び方のポイントを確認します。
個人クリエイターにお願いするメリット
個人クリエイターへ依頼する最大のメリットは、自分の好みにぴったり合う絵柄の人を探しやすいことです。
進行中の相談もしやすく、キャラクターの細かいこだわりを反映してもらいやすい点も魅力です。
その一方で、仕事量が一人に集中するため、スケジュールの都合で納期が伸びる可能性もある点は理解しておきましょう。
- 好みの絵柄を選びやすい
- やり取りが柔軟になりやすい
- 比較的リーズナブルな価格帯
制作会社に依頼するメリット
制作会社にキャラデザを任せると、ディレクターやデザイナーがチームで対応してくれるため、プロジェクト全体の進行が安定しやすくなります。
複数モデルの制作や動画コンテンツの制作まで一括で対応できる会社も多く、企業やグループでのVTuber展開に向いています。
費用は高くなりがちですが、長期的な運営を見据えたときの安心感を重視するなら有力な選択肢になります。
| 特徴 | チーム体制 |
|---|---|
| 得意分野 | 高品質なモデル制作 |
| 想定クライアント | 企業や事務所 |
| サポート範囲 | 配信や動画制作 |
| 料金傾向 | 中価格〜高価格帯 |
マッチングサービスを活用するときの注意点
スキルマーケットやクラウドソーシングを使うと、多くのクリエイターから希望に合う人を探しやすくなります。
ただし、料金だけで決めるのではなく、ポートフォリオと評価コメントをしっかりと読み込むことが重要です。
契約条件や修正方針もサービスごとに異なるため、事前に利用規約や個別の募集要項を確認しておきましょう。
実績ポートフォリオの見極め方
ポートフォリオを見るときは、単に絵柄が好みかどうかだけでなく、顔の角度や表情差分のバリエーションにも注目します。
特にVTuber向けの実績があるかどうか、Live2Dで動かしたときの見え方を意識したイラストになっているかを確認することが大切です。
可能であれば、実際に配信しているモデルのスクリーンショットや動画もチェックして、動いたときの印象をイメージしておきましょう。
見積もり前に準備したいキャラ設定
キャラデザの見積もりを依頼する前に、キャラクターのイメージや活動方針をある程度固めておくと、話がスムーズに進みます。
ここでは、最低限まとめておきたいキャラ設定や画像仕様のポイントを整理します。
キャラクターの基本プロフィール
キャラクターの性格や雰囲気が固まっているほど、イメージのブレが少なくなり、修正も減らしやすくなります。
世界観やモチーフ、活動ジャンルといった情報もあわせて共有しておくと、デザインの方向性を共有しやすくなります。
口頭で説明しにくい場合は、近いイメージのキャラクターや配色の参考画像を用意しておくと便利です。
- 名前や年齢イメージ
- 性格や口調のイメージ
- 世界観やモチーフ
- 活動ジャンル
- イメージカラー
立ち絵の構図やサイズの希望
立ち絵のサイズや構図を事前に決めておくと、見積もりの精度が一気に高まります。
全身か上半身か、配信用のサムネイルやサムネ制作にも使うかどうかなどを考えながら、必要な情報をクリエイターに伝えましょう。
配信ソフトでの表示サイズもイメージしておくと、完成後の使い勝手が良くなります。
| 構図 | 全身 |
|---|---|
| 解像度 | 高さ六千〜一万ピクセル |
| 向き | 正面 |
| 差分 | 表情数種 |
| 用途 | 配信画面とサムネイル |
スケジュールや予算の上限
配信デビュー時期が決まっている場合は、そこから逆算して余裕を持ったスケジュールを伝えることが重要です。
予算の上限も正直に共有しておくと、クリエイター側で対応できる内容の提案や、優先度の調整がしやすくなります。
複数人へ同時に相談するときは、同じ条件で伝えることで見積もり内容を比較しやすくなります。
追加衣装や差分のプラン
最初から季節衣装やイベント用衣装を想定している場合は、その点もあらかじめ相談しておくと設計がしやすくなります。
ベースのキャラデザを使い回して衣装だけ後から追加する方針にするか、世界観に合わせて大きくイメチェンするかで、必要な工数が変わります。
長期的な活動プランを共有しておくことで、無駄の少ない形でキャラデザを育てていくことができます。
契約内容や権利を確認するときの注意点
料金だけでなく、著作権や商用利用の範囲をきちんと確認しておくことは、VTuberとして長く活動するうえで非常に重要です。
ここでは、契約内容をチェックするときに特に注意したいポイントを整理します。
著作権や二次利用の取り決め
キャラデザの著作権を誰が持つのか、あるいは利用許諾のみで活動する形なのかは、契約書や利用規約で必ず確認する必要があります。
グッズ販売や同人誌、イベント出演など将来的な展開を考えている場合は、その二次利用が許されているかどうかも重要なポイントになります。
不明点がある場合はあいまいにせず、クリエイターや制作会社に事前に質問して合意を文面で残しておきましょう。
商用利用や収益化の範囲
スーパーチャットやメンバーシップ、企業案件などで収益を得る予定がある場合は、商用利用の扱いを必ず確認します。
商用利用が別料金になっている場合や、売上に応じてロイヤリティが発生する契約になっている場合もあります。
契約内容を理解せずに活動を始めると、後から条件の食い違いが発生してトラブルにつながる可能性があります。
| 利用形態 | 個人の趣味配信 |
|---|---|
| 収益化 | 広告や投げ銭 |
| 商用範囲 | グッズ販売 |
| ロイヤリティ | 売上連動の可能性 |
| 確認事項 | 契約書の条項 |
修正回数やキャンセル条件
ラフやカラーラフの段階で何回まで修正できるのか、追加料金が発生するラインはどこなのかも重要な確認ポイントです。
途中でキャンセルする場合の対応や、納期遅延が起きたときの取り扱いも、事前に取り決めがあれば安心して進行できます。
口頭のやり取りだけでなく、チャットやメッセージで履歴が残る形で条件を共有しておくとトラブル防止につながります。
- ラフ段階の修正回数
- 完成後の大きな修正の扱い
- キャンセル時の料金
- 納期遅延時の対応
自分に合った予算感でVTuber活動を始める指針
VTuberのキャラデザの依頼相場は、個人か制作会社か、イラストだけかモデリングまでかといった条件によって大きく変わります。
まずは自分の活動スタイルと目標を整理し、必要な要素だけに絞って見積もりを取りながら、無理のない範囲で予算を決めることが大切です。
料金だけでなく、著作権や商用利用の条件も含めて納得できる相手と出会えれば、キャラクターへの愛着も一層深まり、長く楽しく活動を続けやすくなります。
