Vtuberとして配信を始めたいと考えたときに最初にぶつかりやすいのがトラッキングソフト選びです。
PCスペックやカメラの有無、Live2Dか3Dかなど条件によって最適なソフトが変わるため何を基準に選べばよいのか分かりにくくなりがちです。
この記事では代表的なトラッキングソフトの特徴を整理しつつ自分の配信スタイルに合わせた選び方の軸をはっきりさせることを目的とします。
これからVtuber活動を始める完全な初心者だけでなく別ソフトへの乗り換えを検討している人にとっても判断材料になる情報をまとめていきます。
Vtuberのトラッキングソフトおすすめ7選の選び方
ここでは現在よく使われている代表的なトラッキングソフトを7つ取り上げそれぞれの強みと向いている配信スタイルを整理します。
いずれも実際にVtuberが利用している実績のあるソフトなので自分の環境や目指したい表現に合わせて候補を絞り込むのに役立ちます。
まずはどのソフトがどのようなモデル形式やデバイスに対応しているのかを把握しそのうえで予算や操作のしやすさを比較していきましょう。
nizima LIVE
nizima LIVEはLive2D公式のトラッキングアプリでLive2Dモデルを使った2D配信に特化した環境を提供しているのが大きな特徴です。
WebカメラだけでなくiPhoneをトラッキングカメラとして利用することでより高精度な表情トラッキングが可能になります。
無料版から試せるうえに商用利用に対応した有料プランも用意されているため個人配信から本格的な活動までスケールしやすい構成です。
Live2Dモデルを今後も継続的に活用したい人や公式サポートの安心感を重視する人には最優先候補と言えるソフトです。
| ソフト名 | nizima LIVE |
|---|---|
| 対応モデル | Live2D |
| 対応デバイス | Windows・macOS・iPhone |
| トラッキング方式 | Webカメラ・iPhoneフェイストラッキング |
| 料金 | 無料版+月額プラン |
| おすすめユーザー | Live2D初心者・公式環境重視 |
VTube Studio
VTube StudioはLive2Dモデルを動かすための定番ソフトでPC版とスマートフォン版の両方が提供されている点が大きな魅力です。
スマートフォンの高精度フェイストラッキングをPCに送る構成に対応しており環境を工夫すれば低遅延で自然な表情表現ができます。
Steam版は買い切りで導入できるためランニングコストを抑えながら長く使い続けたい人にも向いています。
Live2Dモデルをすでに持っている人や細かい表情制御やアイテム機能などこだわった演出をしたい人におすすめです。
| ソフト名 | VTube Studio |
|---|---|
| 対応モデル | Live2D |
| 対応デバイス | Windows・macOS・iOS・Android |
| トラッキング方式 | Webカメラ・スマートフォンフェイストラッキング |
| 料金 | 基本無料+買い切りアンロック |
| おすすめユーザー | Live2D中級者・演出重視 |
VSeeFace
VSeeFaceは3Dモデル向けの無料トラッキングソフトでVRM形式やVSFAvatar形式のアバターに対応しているのが特徴です。
Webカメラによるフェイストラッキングに加えてLeap Motionなどの外部デバイスを使った手や指のトラッキングにも対応しています。
VMCプロトコル経由で他のアプリと連携した高度な構成も組めるため将来本格的な3D配信に拡張したい人にも向いています。
無料で始めたいが3Dモデルでの表現にこだわりたいという人には非常にコスパの高い選択肢です。
| ソフト名 | VSeeFace |
|---|---|
| 対応モデル | VRM・VSFAvatar |
| 対応デバイス | Windows |
| トラッキング方式 | Webカメラ・Leap Motion・iPhone連携 |
| 料金 | 無料 |
| おすすめユーザー | 3D配信志向・拡張性重視 |
3tene
3teneは3Dアバターを動かせるソフトで無料版の3teneFREEから有料版の3tenePROまで複数のエディションが用意されています。
Webカメラでのフェイストラッキングやマイクによるリップシンクに対応しており表情やカメラアングルをショートカットキーで切り替えられます。
有料版を利用すればVR機器を使った本格的な全身トラッキング環境も構築できるためステップアップしやすいのも魅力です。
WindowsとmacOSの両方に対応しているためMacユーザーで3D配信を行いたい人にも有力な選択肢となります。
| ソフト名 | 3tene |
|---|---|
| 対応モデル | VRM・Live2D(対応版) |
| 対応デバイス | Windows・macOS・VR機器(上位版) |
| トラッキング方式 | Webカメラ・Leap Motion・VRトラッカー |
| 料金 | 無料版+買い切り有料版 |
| おすすめユーザー | 3D配信初心者・VR対応希望 |
LuppetX
LuppetXは上半身表現に特化した3D向けトラッキングソフトでWebカメラとLeap Motionの組み合わせに強みがあります。
腕や手の自然な動きを表現しやすく実写のようなジェスチャーを多用する雑談配信やゲーム実況と相性のよい設計です。
全身トラッキングほど大掛かりな機材を用意せずに動きの豊かさを出したい人にとってバランスの取りやすい選択肢となります。
価格は有料ですが上半身の動きを重視したい3D Vtuberにとっては投資に見合ったクオリティを期待できます。
| ソフト名 | LuppetX |
|---|---|
| 対応モデル | VRM |
| 対応デバイス | Windows |
| トラッキング方式 | Webカメラ・Leap Motion |
| 料金 | 買い切り有料 |
| おすすめユーザー | 上半身表現重視・雑談配信 |
Animaze
AnimazeはFaceRigの後継として登場したソフトで2Dと3Dのアバター双方に対応し豊富なプリセットアバターが用意されています。
自作のLive2Dや3Dモデルを読み込む機能もありWebカメラやiPhoneによるフェイストラッキングに対応して柔軟な構成がとれます。
サブスクリプション型の料金プランが中心で無料で基本機能を試したあと必要に応じて有料版に切り替えられる点も特徴です。
海外製ソフトに抵抗がなく多様なアバター表現やストリーミング先との連携を重視する人に向いた選択肢です。
| ソフト名 | Animaze |
|---|---|
| 対応モデル | 2D・3D・VRM・Live2D |
| 対応デバイス | Windows |
| トラッキング方式 | Webカメラ・iPhoneフェイストラッキング |
| 料金 | 無料版+月額プラン |
| おすすめユーザー | 海外サービス慣れ・多機能志向 |
Wakaru
WakaruはWebカメラさえあれば低コストでVtuber配信を始められる入門向けソフトとして知られています。
MMDモデルを使った配信に対応しておりシンプルな操作で表情や簡単な動きをアバターに反映できるのが特徴です。
最新のソフトと比べると機能面では控えめですがとにかくコストをかけずに3Dアバター配信を試したい人には魅力的です。
将来的に別ソフトへ乗り換える前提でまず雰囲気をつかみたい人の最初の一歩として利用するのに向いています。
| ソフト名 | Wakaru |
|---|---|
| 対応モデル | MMDモデル |
| 対応デバイス | Windows・Webカメラ |
| トラッキング方式 | Webカメラフェイストラッキング |
| 料金 | 低価格有料 |
| おすすめユーザー | 低予算・お試し配信 |
トラッキング方式ごとの特徴
ここでは各トラッキングソフトで採用されている代表的なトラッキング方式の違いを押さえておきます。
自分の環境で用意できる機材や求める表現の細かさによってどの方式を優先すべきかが変わってきます。
方式ごとのメリットと注意点を理解しておけば後から別ソフトや別機材に乗り換える際の判断もしやすくなります。
Webカメラフェイストラッキング
Webカメラを使ったフェイストラッキングは最も導入しやすく多くのソフトが標準で対応している方式です。
カメラさえあれば追加コストなしで表情や頭の向きといった基本的な動きをモデルに反映できます。
一方で照明環境やカメラ画質に大きく影響されやすく暗い部屋や逆光だと精度が落ちやすい点には注意が必要です。
まずはWebカメラで試しつつ必要であれば徐々にカメラのグレードアップや別方式への移行を検討するのが現実的です。
- 導入コストを抑えたい人
- まず動かして感覚をつかみたい人
- ノートPCの内蔵カメラを活用したい人
- 照明環境を整えられる人
iPhoneフェイストラッキング
Face ID対応のiPhoneをトラッキングに使う方式は高精度な顔認識と表情表現を実現できるのが大きな魅力です。
専用アプリで取得したトラッキングデータをPC側のソフトに送る構成が一般的でLive2Dや3Dのどちらでも利用できます。
Webカメラ方式よりも初期費用はかかりますがすでに対応iPhoneを持っている場合は追加投資を抑えつつ精度を高められます。
細かい表情変化やほっぺたを膨らませるなどの表現を重視する場合には最優先で検討したい方式です。
| 主なメリット | 高精度・低遅延・豊かな表情 |
|---|---|
| 必要な機材 | 対応iPhone・Wi-Fi環境 |
| 向いている用途 | 雑談配信・歌枠・顔アップ演出 |
| 注意点 | バッテリー消費・発熱対策 |
手と指のトラッキング
Leap Motionなどを用いた手や指のトラッキングはジェスチャー表現を重視したい配信で威力を発揮します。
手を振ったり指で指し示したりといった動作を自然に表現できるため雑談やプレゼン系の配信と相性がよいです。
ただし専用デバイスの設置位置や距離にシビアで環境構築に少し慣れが必要になる点はあらかじめ理解しておきましょう。
全身モーショントラッキング
VRトラッカーやモーションキャプチャスーツを使った全身トラッキングはダンスやアクション配信で真価を発揮します。
足や腰の動きまで再現できるため3Dライブやステージ演出を行いたい人には理想的な環境です。
一方で機材費が高く設置スペースも必要になるため最初からいきなり導入するより段階的なステップアップとして検討するのがおすすめです。
デバイス別に見るトラッキング環境
トラッキングソフトを選ぶ際には使っているPCの種類や外部機器の有無によって現実的な選択肢が変わります。
ここではノートPCとデスクトップPCスマートフォン単体といった代表的な環境ごとに構成の考え方を整理します。
自分の現在の環境に最も近いパターンをイメージしながらどこまで拡張できそうかを検討してみましょう。
ノートパソコン環境
ノートPCで配信する場合は内蔵Webカメラを活用した構成から始めるのがもっとも手軽です。
CPUとGPUの性能が限られるためトラッキングソフトと配信ソフトを同時に動かしても余裕があるかを確認する必要があります。
負荷が高くなりがちな3Dソフトを避けLive2D向けのソフトや軽量な構成を選ぶと安定しやすくなります。
- CPU使用率の余裕
- 内蔵GPUの負荷
- メモリ容量の目安
- 冷却性能とファンの音
デスクトップPC環境
デスクトップPCはグラフィックボードを搭載しているケースが多く3Dトラッキングソフトとの相性が良好です。
複数モニター構成にしやすいため片方の画面でトラッキングソフトもう片方でOBSやコメントビューアを表示するといった運用がしやすくなります。
余裕があれば将来的に全身トラッキング用のVR機器や追加のカメラを導入する前提でソフトを選ぶのも一つの考え方です。
| 向いているソフト | 3tene・VSeeFace・LuppetX |
|---|---|
| おすすめ構成 | GPU搭載・メモリ16GB以上 |
| 拡張性 | VRトラッカー・追加カメラ |
| 注意点 | 配信時の電力と熱対策 |
スマートフォン単体
PCを使わずスマートフォンだけで配信したい場合はスマホ版に対応しているトラッキングソフトを選ぶ必要があります。
VTube Studioのモバイル版など一部ソフトはスマホ単体でLive2Dモデルを動かし画面をそのまま配信アプリに出力できます。
画面サイズや操作性の制約はありますが簡単な雑談配信やお試し配信であれば十分運用可能です。
低スペックPCでの工夫
低スペックPCしか用意できない場合でもソフトと設定を工夫すればある程度快適なトラッキング環境を作ることは可能です。
描画解像度やフレームレートを下げるほか背景をシンプルな単色にするだけでも負荷を大きく抑えられます。
3Dよりも軽い2D環境を優先したり録画ではなく配信に絞るなど目的に応じた割り切りも重要です。
配信ソフト連携の基本手順
トラッキングソフトだけでは視聴者に映像を届けられないためOBSなどの配信ソフトとの連携方法も押さえておく必要があります。
ここでは多くのソフトで共通するバーチャルカメラの扱い方やレイアウト調整の考え方を整理します。
初期設定の段階で土台をきちんと整えておくと後のシーン追加や演出の幅を広げやすくなります。
OBSでのバーチャルカメラ設定
多くのトラッキングソフトはOBS側からバーチャルカメラとして認識されるためまずは映像入力として選択できる状態にしておきます。
OBSの映像キャプチャソースで該当するバーチャルカメラを選びキャンバスサイズに合わせて拡大縮小や位置調整を行います。
配信と録画で解像度やフレームレートの設定が異なる場合はプロファイルやシーンコレクションを分けて管理するとトラブルを減らせます。
- バーチャルカメラ名の確認
- キャンバス解像度の統一
- FPS設定のすり合わせ
- 録画用プロファイルの分離
コメントや通知のレイアウト
アバター映像だけでなくコメント欄や通知ポップアップの配置も配信の見やすさを左右する重要な要素です。
アバターの動きが隠れない位置にコメントを置きつつ視線誘導のしやすいレイアウトを意識すると印象が整います。
テキストの大きさやコントラストも視聴環境によって変わるため実際にスマホ画面で確認しながら微調整するのがおすすめです。
| 要素 | コメント欄 |
|---|---|
| 配置の目安 | 画面端・アバターの対角線側 |
| 文字サイズ | スマホでも読める大きさ |
| 配色 | 背景と十分なコントラスト |
音声とリップシンクのずれ
トラッキングソフトとOBS間で遅延が発生すると口の動きと音声がずれて違和感につながることがあります。
OBS側の音声遅延補正機能やトラッキングソフト側のリップシンク設定を調整し視覚と聴覚のタイミングを合わせることが重要です。
録画した映像を一度見直してから本番環境に反映する運用にしておくと配信中の違和感を減らせます。
録画と配信のテスト
初めて新しいトラッキングソフトを導入したときは必ず限定公開配信やローカル録画で挙動を確認しておきましょう。
長時間配信で負荷が変化する場合もあるため最低でも30分程度はテストして温度やCPU使用率を確認するのが安心です。
回線の帯域やビットレート設定との兼ね合いもあるので画質と安定性のバランスを見ながら最適な設定を探っていきます。
初心者がつまずきやすいポイントの対処法
トラッキングソフトの導入段階ではPCスペックや設定ミスなどで思ったように動かないトラブルが起こりやすくなります。
よくあるつまずきポイントを事前に知っておくことで原因切り分けが早くなり配信準備にかかる時間を短縮できます。
ここでは初心者が実際に経験しやすい代表的な問題と具体的な対処の方向性を整理します。
PCスペック不足への対応
トラッキングソフトと配信ソフトを同時に動かしたときにカクつきやフリーズが発生する場合はPCスペック不足の可能性が高いです。
まずは解像度とフレームレートを下げたうえで背景やエフェクトを減らしCPUとGPUの負荷を軽くすることから試してみましょう。
それでも厳しい場合はより軽量なソフトに切り替えるか録画と配信を別マシンに分けるといった運用面の見直しも検討します。
- 解像度のダウンスケール
- FPSの引き下げ
- エフェクト削減
- バックグラウンドアプリ終了
トラッキング精度が不安定なとき
顔の向きや表情が正しく反映されない場合はカメラ位置や照明環境ソフト側のキャリブレーション設定を見直す必要があります。
カメラは目線の少し上あたりに設置し顔が常にフレーム内の中央付近に収まるように調整すると安定しやすくなります。
照明は正面から柔らかく当て影を減らすことを意識し真上や真後ろからの強い光は避けると良い結果につながります。
| 確認ポイント | カメラ位置・距離 |
|---|---|
| 照明環境 | 正面からの均一な光 |
| 背景 | ごちゃつきを避けた単色寄り |
| ソフト設定 | 再キャリブレーションの実行 |
モデルやシーンが重いとき
高ポリゴンの3Dモデルや多数のアイテムを読み込んだシーンはPCに大きな負荷をかけトラッキングや配信の安定性を損なうことがあります。
不要なオブジェクトを非表示にしたり軽量版のモデルを用意するなどシーン自体をダイエットさせる工夫が必要です。
背景を静止画に切り替えるだけでも大きく負荷を下げられる場合が多いためまずは簡単なところから調整してみましょう。
有料プランへの切り替え判断
多くのトラッキングソフトは無料版と有料版が用意されておりどのタイミングで課金すべきか悩みがちです。
ロゴ表示の有無や商用利用条件配信時間制限といった制約が活動方針と合わなくなってきた段階が切り替えの目安になります。
実際に無料版で数回配信を行い使い勝手に納得できたソフトに対して必要な範囲だけ課金するスタイルが結果的にコスパの良い選択になりやすいです。
Vtuberのトラッキング環境づくりのゴールイメージ
Vtuberのトラッキングソフトはnizima LIVEやVTube StudioといったLive2D向けからVSeeFaceや3teneのような3D向けまで多様な選択肢がありますが最終的に重要なのは自分の配信スタイルとデバイス環境に合っているかどうかです。
まずはWebカメラと無料ソフトの組み合わせで小さく始め必要に応じてiPhoneトラッキングや手のトラッキング全身トラッキングへと段階的に拡張していくと無理なく環境を育てていけます。
配信ソフトとの連携やPC負荷の管理にも気を配りながら自分がストレスなく長く続けられるトラッキング環境を整えることがVtuber活動を楽しみ続けるうえでのいちばんの近道になります。

