これからVTuberとして活動を始めたいと考えたとき、最初にぶつかる壁のひとつがPCのスペックが足りるかどうかという不安です。
特に「VTuberの配信に必要なPCの最低限のスペックだけ知りたい」という人にとって、専門用語だらけの情報は読み解くのが大変に感じられます。
この記事では、雑談配信からゲーム実況までを視野に入れたときのPCスペックの最低ラインをわかりやすく整理します。
今持っているPCをそのまま使えるか、買い替えや増設が必要かを判断する目安として活用してください。
VTuber配信に必要なPCの最低限スペックの目安
このセクションでは、VTuber配信に必要なPCの最低限スペックの全体像をつかみ、どの程度の性能からスタートできるかを整理します。
VTuber配信でPCが担当する処理
VTuber配信では、PCが同時にいくつもの処理をこなすため、一般的な事務作業よりも負荷が大きくなります。
代表的な処理としては、アバターを動かすトラッキングソフト、映像を合成する配信ソフト、場合によってはゲームや作業ソフトの実行が挙げられます。
さらにコメントビューアやブラウザ、BGM用のプレイヤーなど複数のアプリを起動することで、CPUとメモリの使用量は一気に増えます。
このため、スペックをギリギリまで削ってしまうと、配信画面がカクついたり、ソフトが強制終了したりするリスクが高まります。
最低限スペックのざっくりした結論
まず大まかな結論として、雑談メインでLive2Dアバターを動かす初心者向けなら、現在の基準ではミドル帯のPCが最低ラインになります。
CPUは最新世代付近のCore i5やRyzen 5クラス、メモリは16GB以上、ストレージはSSDを前提にするのが基本的な目安です。
ゲーム実況も同時に行うなら、これに加えてエントリーからミドルクラスのGPUを搭載したゲーミングPCが現実的な選択肢になります。
「オフィス用の格安PC」や「古いノートPC」での配信は、よほど軽い構成に絞らない限り不安定になりやすいと考えておきましょう。
- CPU目安:最新世代付近のCore i5またはRyzen 5以上
- メモリ目安:16GB以上
- ストレージ目安:SSD 500GB以上
- GPU目安:内蔵でも雑談配信は可能だが、ゲーム配信は外部GPU推奨
雑談メイン配信の目安スペック
顔出し配信の代わりに2Dアバターを動かす雑談メインの配信であれば、ゲームを同時に動かす場合よりも必要なスペックは下がります。
この場合、CPUは4コア8スレッド程度のCore i5やRyzen 5クラスでも、世代が新しければ十分に実用的です。
メモリは8GBでも動作自体は可能ですが、ブラウザや配信ソフトを複数立ち上げる前提なら16GBを強く推奨できます。
GPUはCPU内蔵でも動作するケースは多いものの、配信解像度やウィンドウ数を増やしていくと余裕がなくなりがちです。
後からゲーム配信に挑戦したくなることを考えると、最初から軽めの外部GPU搭載モデルを選んでおくと安心です。
| 用途 | 雑談メインの2D配信 |
|---|---|
| CPU目安 | 最新世代付近のCore i5またはRyzen 5 |
| メモリ目安 | 16GB |
| GPU目安 | CPU内蔵またはエントリークラスの外部GPU |
| ストレージ目安 | SSD 500GB以上 |
ゲーム実況を組み合わせる場合の目安
ゲーム実況をLive2Dや3Dのアバター配信と同時に行う場合、PCにかかる負荷は一気に高まります。
このレベルを安定してこなすには、CPUは6コア以上のCore i5やRyzen 5の上位モデル、あるいはCore i7やRyzen 7を検討したいところです。
GPUはフルHDでの配信を前提にするなら、RTX 3060やRTX 4060クラスをひとつの目安にするとバランスが良くなります。
メモリも16GBを最低ラインとし、ゲームタイトルによっては32GBまで増設しておくと余裕を感じられます。
映像設定を少し落としてでも配信の安定性を優先するか、高画質を狙って上位GPUを選ぶかは、プレイしたいゲームの重さで考えるとよいでしょう。
2Dアバターと3Dアバターの負荷の違い
2DアバターはLive2Dなどの技術を使って、比較的軽い処理で表情や動きを表現できるのが特徴です。
一方で3Dアバターはリアルタイムでモデルを描画し続ける必要があるため、GPUへの負荷が大きくなります。
3Dで全身を動かしたい場合は、雑談配信だけのつもりでも、ゲーミングPCに近いスペックを用意したほうが安定します。
2Dから始めて、活動が軌道に乗ってから3Dにステップアップするという段階的な考え方も現実的です。
今のPCで足りているかを判断するポイント
すでに使っているPCがある場合は、まず配信ソフトとトラッキングソフトだけを入れてテスト配信をしてみると感触がつかめます。
CPU使用率やメモリ使用量が常に九割近くに貼りついているようなら、スペック不足か設定の見直しが必要です。
OBSなどの配信ソフトで解像度やビットレートを下げると、同じPCでもかなり余裕が生まれることがあります。
テストしても配信画面がカクつく場合は、GPUやメモリの増設、あるいは本体ごとの買い替えを検討すると安心です。
- タスクマネージャーでCPU使用率を確認する
- メモリ使用量が常に高止まりしていないかを見る
- 配信ソフトの解像度とビットレートを段階的に下げて試す
- GPU使用率と温度も合わせてチェックする
配信スタイル別に見るPCスペックの考え方
ここでは、雑談配信や歌配信、ゲーム実況など配信スタイルごとに、どの程度のスペックを意識すればよいかを整理します。
雑談配信の特徴
雑談配信は画面上の動きが比較的少なく、アバターとコメント欄が中心になるため、ゲーム実況よりもPCへの負荷は軽くなります。
ただし、BGMや効果音、複数のブラウザタブを開きながら配信する場合は、メモリ容量の少なさが足かせになります。
長時間配信を続けると、メモリ不足が原因でソフトが不安定になることもあるため、16GB以上を前提に考えたほうが安心です。
雑談だけでも、音質や配信レイアウトにこだわり始めると、思った以上にPCリソースを使うことを覚えておきましょう。
歌配信で意識したいポイント
歌配信では、アバターの動きに加えて、オーディオインターフェースやエフェクトを通した音声処理が加わります。
リアルタイムでリバーブやコンプレッサーなどをかける場合、CPUとメモリに一定の余裕がないと遅延やノイズの原因になります。
- オーディオインターフェースのドライバーの安定性
- DAWやプラグインを同時に動かすかどうか
- 配信ソフト側のフィルターをどこまで使うか
- エンコード設定のビットレートとCPU負荷のバランス
音質にこだわるほど処理は重くなっていくため、歌配信をメインにしたい場合は、最低限より一段上のCPUを選んでおくと余裕が生まれます。
ゲーム配信の負荷と余裕の持たせ方
ゲーム配信では、ゲームそのものがGPUとCPUを大きく消費するため、配信ソフトやアバターの処理に使える余力が減りがちです。
そのため、ゲームの推奨スペックを満たすだけでなく、配信用にもう一段階余裕を持たせたPC構成が望ましくなります。
| 配信スタイル | ゲーム実況+2Dアバター |
|---|---|
| CPU目安 | Core i5上位またはCore i7、Ryzen 5上位またはRyzen 7 |
| GPU目安 | RTX 3060またはRTX 4060クラス以上 |
| メモリ目安 | 16GB以上、可能なら32GB |
| 解像度目安 | フルHD配信を基本に設定 |
軽いインディーゲームが中心なら、設定を少し落とせばエントリークラスのGPUでも対応できますが、最新の重量級タイトルでは上位GPUが現実的です。
同時作業が増えたときのボトルネック
配信に慣れてくると、サブモニターで資料を開いたり、別ウィンドウで動画や音源を再生したりと、同時に行う作業が増えていきます。
この段階になると、CPUよりもメモリ不足やストレージの遅さがボトルネックになるケースが目立ちます。
ブラウザタブを多く開いたまま配信する習慣がある人は、メモリ16GBでは足りないと感じやすく、32GBまで増設すると快適さが大きく変わります。
HDDだけの構成だとソフトの起動やシーン切り替えがもたつきやすいので、SSDを配信用の前提にすることが重要です。
各パーツごとの最低限スペックと選び方
ここでは、CPUやGPUなど主要なパーツごとに、VTuber配信を始めるうえでの最低限ラインと選び方のポイントを解説します。
CPUの最低限ライン
CPUは配信の安定性を左右する重要なパーツであり、VTuber活動では特に妥協しにくい部分です。
雑談配信メインなら最新世代付近のCore i5やRyzen 5クラス、ゲーム配信を見据えるならCore i7やRyzen 7クラスが現実的なスタートラインになります。
古い世代のCore i7よりも、新しい世代のCore i5のほうが実性能が高いケースもあるため、世代と型番のバランスを意識することが大切です。
配信ソフトのエンコードをCPU側で行う設定にすると負荷が一気に高くなるので、余裕を持ったCPUを選んでおくと設定の自由度が広がります。
GPUの最低限ライン
GPUはゲーム実況や3Dアバター配信をするかどうかで、必要なグレードが大きく変わります。
雑談配信や軽い2Dゲームだけなら、CPU内蔵GPUやエントリークラスの外部GPUでも対応できるケースが多くなります。
| 用途 | GPUのグレード目安 |
|---|---|
| 雑談+2Dアバター | CPU内蔵またはエントリークラス |
| 軽いゲーム実況 | ミドルクラスのGPU |
| 重量級ゲーム実況 | ミドルハイクラス以上のGPU |
重量級ゲームをプレイしながら配信する場合は、GPUの性能不足がフレームレート低下や画質劣化に直結するため、ミドルハイクラス以上が安全です。
配信だけであればGPUを抑えても構いませんが、後からゲームを始めたくなる可能性を考えると、ある程度余裕のあるモデルを選ぶと後悔しにくくなります。
メモリ容量の考え方
メモリは同時に動かせるソフトの数や快適さに直結するため、VTuber配信では特に重要な要素です。
最低限のラインとしては16GBを目安にし、Windowsと配信ソフト、ブラウザを同時に動かしても余裕がある状態を目指します。
ゲーム配信や動画編集も同じPCで行うなら、32GBへの増設を最初から前提にしておくと、長期的に見て安心です。
- 雑談配信のみなら16GBが実用ライン
- ゲーム配信や編集も行うなら32GBが安定
- 空きスロット数を確認してから増設を検討する
- 同一容量と同一速度のメモリをペアで使うと動作が安定しやすい
メモリ不足はPC全体の動作が遅くなる原因になるため、スペック表の数字だけでなく、実際の使用量も定期的に確認すると良いでしょう。
ストレージの種類と容量
ストレージはOSやソフトの起動速度、ゲームの読み込み時間に影響するため、配信用PCではSSDがほぼ必須といえます。
容量は、配信用のソフトと録画データを保存することを考えると、最低でも500GB、できれば1TB以上あると安心です。
録画データを長期間残したい場合は、システム用SSDとは別に大容量HDDを追加する構成も現実的です。
外付けストレージだけに頼ると、配信中の書き込み速度が不安定になることがあるため、内蔵ストレージを優先して確保しておきましょう。
電源や冷却の注意点
電源ユニットや冷却性能は、PCの安定性と寿命に関わるため、見落とされがちですが重要なポイントです。
消費電力が高いGPUを使う場合は、定格出力に余裕のある電源ユニットを選ばないと、負荷がかかったときに落ちてしまうリスクがあります。
長時間配信では内部の温度も上がりやすいため、ケースのエアフローやCPUクーラーの性能も確認しておきたい部分です。
- 定格出力に余裕のある電源ユニットを選ぶ
- ケースファンの数と配置を意識する
- CPUクーラーは純正からのアップグレードも選択肢に入れる
- 配信前にホコリを掃除して冷却効率を保つ
電源や冷却に十分な余裕があると、夏場や長時間配信でも動作が安定しやすく、結果として視聴者に安心して見てもらえる環境になります。
配信用PCの形状別の選択
ここでは、ノートPCとデスクトップPCのどちらを選ぶべきか、配信スタイルと設置環境を踏まえた判断の軸を整理します。
ノートPCの利点
ノートPCは持ち運びがしやすく、省スペースで設置できるため、配信環境をすっきりまとめたい人に向いています。
机の上のスペースが限られている場合や、家の中で配信場所を移動したい場合にも柔軟に対応できます。
- 省スペースで設置しやすい
- 持ち運びがしやすい
- 電源ケーブル一本で配線がすっきりする
- 静音性が高いモデルも選びやすい
ただし、ノートPCは冷却性能や拡張性に制約があるため、後からパーツごとに性能を大幅に上げることは難しい点も理解しておきましょう。
ノートPCの弱点
ノートPCは内部スペースが限られているため、高性能なCPUやGPUを搭載すると熱がこもりやすくなります。
長時間配信を続けると本体が高温になり、ファンの騒音が大きくなったり、性能が自動的に抑えられたりすることがあります。
| 項目 | ノートPCの弱点 |
|---|---|
| 拡張性 | 内部パーツの交換が難しい |
| 冷却性能 | 熱がこもりやすい |
| 価格 | 同等性能ならデスクトップより高くなりがち |
| 静音性 | 高負荷時にファン音が目立ちやすい |
冷却台を使うなどの工夫である程度は改善できますが、本格的なゲーム配信を長時間行う場合は限界を感じる場面も出てきます。
デスクトップPCの利点
デスクトップPCはケース内のスペースに余裕があり、冷却性能や拡張性に優れているため、配信向きの構成を組みやすいのが特徴です。
長時間の配信や重量級ゲームの実況をメインに考えている場合は、デスクトップPCのほうが安定性とコスパの面で有利になります。
- GPUやメモリなどパーツ交換がしやすい
- 冷却性能を高めやすい
- 同じ予算でもノートPCより高性能になりやすい
- 内部清掃やメンテナンスが行いやすい
将来的にパーツを入れ替えながら長く使いたい人には、デスクトップPCが特に向いているといえます。
デスクトップPCの弱点
デスクトップPCは本体が大きく、配線も増えるため、設置スペースやレイアウトの自由度はノートPCより下がります。
引っ越しや部屋の模様替えのたびに移動が必要になる点を負担に感じる人もいるでしょう。
| 項目 | デスクトップPCの弱点 |
|---|---|
| 設置スペース | 本体とモニターが場所を取る |
| 配線 | ケーブルが増えやすい |
| 移動 | 持ち運びが大変 |
| 初期投資 | モニターなど周辺機器も別途必要 |
それでも、配信部屋を決めて腰を据えて活動したい人にとっては、デスクトップPCのメリットのほうが大きく感じられることが多くなります。
予算別のおすすめ構成と買い方のコツ
ここでは、予算帯ごとにVTuber配信向けのPC構成のイメージを示しつつ、買い方やアップグレードの考え方を紹介します。
とりあえず配信を始めたい人向け構成
まずは予算を抑えつつ、雑談配信や軽めのゲーム実況を安定して行いたい人向けの構成イメージです。
このレンジでは、CPUにCore i5やRyzen 5クラスを採用し、メモリ16GB、エントリーからミドルクラスのGPUを組み合わせる形が現実的です。
| 予算イメージ | おおよそ十万円台前半 |
|---|---|
| CPU目安 | Core i5またはRyzen 5 |
| メモリ目安 | 16GB |
| GPU目安 | エントリーからミドルクラスのGPU |
| ストレージ目安 | SSD 500GB〜1TB |
設定を工夫すれば、フルHDでの配信も十分に狙えるため、まず環境を整えて経験を積みたい人に向いたバランスになります。
長く使うことを見据えた構成
VTuber活動を本格的に続けるつもりで、数年単位で使えるPCを購入したい場合は、ひとつ上の構成を検討したいところです。
CPUはCore i7やRyzen 7、メモリは32GB、GPUはミドルハイクラスを目標にすると、ゲーム配信や動画編集にも対応しやすくなります。
| 予算イメージ | 十万円台後半から二十万円台前半 |
|---|---|
| CPU目安 | Core i7またはRyzen 7 |
| メモリ目安 | 32GB |
| GPU目安 | ミドルハイクラスのGPU |
| ストレージ目安 | SSD 1TB以上+必要に応じてHDD追加 |
配信の幅を広げてもスペック不足を感じにくくなるため、活動を長く続けたい人ほど、このクラスのPCを検討する価値があります。
今のPCを生かすアップグレード案
すでにPCを持っている場合は、いきなり買い替えるのではなく、一部パーツのアップグレードで対応できるかを考えるのも有効です。
特にメモリやストレージの増設はハードルが低く、費用対効果も高いため、まず検討したい選択肢になります。
- メモリを8GBから16GBや32GBに増設する
- HDDからSSDに交換して起動や読み込みを高速化する
- 電源容量が足りていればGPUを載せ替える
- 冷却環境を改善して性能を引き出す
アップグレードを行う際は、マザーボードの対応状況や電源容量を事前に確認し、無理のない範囲で行うことが大切です。
購入前に確認したいポイント
PCを新しく購入する前には、スペック表の数字だけでなく、自分の配信スタイルと将来やりたいことを整理しておくと失敗しにくくなります。
必要以上に高価なPCを選んでしまうと、予算の多くをハードに割いてしまい、マイクやインターフェースなど他の機材に回せなくなる可能性もあります。
- 雑談中心かゲーム中心かの比重
- 2Dアバターから始めるか3Dへ進む予定があるか
- 動画編集も同じPCで行うかどうか
- ノートPCかデスクトップPCかの希望
これらの要素を整理したうえで、ショップのスタッフや詳しい知人に相談すると、自分に合ったスペックのPCを選びやすくなります。
VTuber向けPCスペックのポイントをおさらい
VTuber配信に必要なPCスペックの最低ラインは、雑談配信中心かゲーム実況も視野に入れるかによって大きく変わります。
共通していえるのは、現在の基準ではメモリ16GBとSSDを最低ラインに置き、CPUとGPUにはある程度の余裕を持たせることが安定配信への近道になるという点です。
ノートPCとデスクトップPCにはそれぞれ利点と弱点があるため、自分の部屋の環境や将来のアップグレード計画も踏まえて選ぶことが重要です。
今のPCを生かすアップグレードも選択肢に入れつつ、自分の配信スタイルに合ったPCスペックを見極めて、VTuber活動の第一歩を踏み出してください。

