Vtuberとして活動しているとどの配信でいくら投げ銭をもらえたのか正確に把握したくなるものです。
感覚だけで売上を把握している状態だと活動の振り返りも税金の計算もあいまいになり不安が残ります。
そこで本記事ではVtuberの投げ銭を現実的な手間で集計し収益を見える化するための考え方と具体的な手順を整理します。
YouTubeや外部サービスの仕組みと税金のルールもあわせて押さえておけば安心して配信に集中できるようになります。
Vtuberの投げ銭を集計する方法5ステップ
ここではVtuberの投げ銭を集計するときの全体像を五つのステップに分けて説明します。
集計の目的
最初に投げ銭を集計する目的をはっきりさせることが重要です。
たとえば月次の売上管理だけなのか税金の申告まで見据えるのかで必要な精度や項目が変わります。
活動の継続判断に使うなら最低限月ごとの合計と配信ごとの結果が分かるようにしておきます。
事務所との分配や案件単位の成果を確認したい場合は契約内容に応じた区分も設けます。
投げ銭の対象範囲
次に集計対象とする投げ銭の範囲を決めます。
YouTubeのスーパーチャットだけでなくSuper Thanksやメンバーシップ収益を含めるかどうかを決めます。
さらにTwitchのBitsやStreamlabs経由の投げ銭など外部サービスがあればそれも一覧化します。
集計の起点と終点を配信日ベースにするか入金ベースにするかも事前に統一しておきます。
YouTube Studioの収益データ
YouTubeで活動しているVtuberの場合投げ銭の基礎データはYouTube Studioの収益レポートから取得します。
収益タブの中にはスーパーチャットやメンバーシップなど収益源ごとの推定額を確認できる画面があります。
月単位の推定収益だけでなく動画やライブごとの収益額も表示できるため集計の土台にしやすいです。
金額はあくまで推定値なので後の入金額との差が出ることを前提に扱う意識を持っておきます。
スプレッドシート記録
実際の集計作業ではスプレッドシートを使って配信ごとの投げ銭を記録する方法が扱いやすいです。
配信日時やタイトルに加えてスーパーチャット合計とSuper Thanks合計などの列を用意します。
外部サービスの投げ銭がある場合はサービス名別の列を追加して後から絞り込みやすくします。
毎回の配信終了後に五分だけ時間を取りスプレッドシートを更新する習慣を付けると集計が溜まりません。
手取り金額の算出
最後に手数料や事務所分配を差し引いた手取り金額を算出します。
スーパーチャットの場合はYouTubeや決済手数料が差し引かれたうえでおおむね七割前後が配信者の取り分とされています。
事務所所属の場合は契約に応じた取り分を乗算する列を用意して自動計算すると管理が楽になります。
手取りベースまで出しておくと生活費や機材投資に本当に使える金額が一目で分かるようになります。
投げ銭の仕組みの基礎知識
正しく集計するためにはそもそも投げ銭がどのように発生しどのように支払われるのかを理解しておく必要があります。
スーパーチャット概要
スーパーチャットはライブ配信やプレミア公開のチャット欄で視聴者が購入する有料メッセージ機能です。
金額に応じてメッセージの色やピン留め時間が変わるため視聴者は推しを目立たせる目的で利用します。
支払われた金額から手数料が差し引かれ残りがチャンネルの収益として記録されます。
集計の際は配信ごとにスーパーチャットの合計や通貨別の金額を把握しておくと後が楽になります。
- 有料メッセージ機能
- ライブ配信やプレミア公開対象
- 金額で色と表示時間が変化
- 収益は手数料控除後に計上
メンバーシップ収益
チャンネルメンバーシップは月額制で継続的な支援を受け取れる仕組みです。
バッジや限定配信など特典を用意することでファンが長期的に支えてくれる基盤になります。
投げ銭集計と一緒に扱う場合は月ごとのメンバー数と推定収益を別列で管理します。
ライブ配信ごとの売上とは性質が違うため配信単位ではなく月単位の集計に向いています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 収益種別 | 月額制の視聴者ファンディング |
| 計上タイミング | 毎月の決済日ベース |
| 集計単位 | 月ごとのメンバー数と推定収益 |
| 管理上の役割 | 固定的な支援の把握 |
外部プラットフォーム投げ銭
VtuberによってはTwitchやニコニコ生放送など複数の配信プラットフォームを併用している場合があります。
各サービスごとに投げ銭の名称や支払いサイクルが異なるため共通の名前で集計するときは注意が必要です。
最低限プラットフォーム名と通貨と入金サイクルをスプレッドシート上で整理しておきます。
同じ配信内容をマルチ配信している場合はメインの管理軸をどのサービスにするか先に決めておきます。
事務所所属の取り分
事務所所属のVtuberの場合投げ銭は一度事務所に入りそこから取り分が分配される契約が一般的です。
このときYouTubeから事務所に支払われる金額と自分に振り込まれる金額が異なる点を理解しておく必要があります。
集計の目的が自分の手取り管理であれば事務所からの支払明細を基準に集計します。
売上全体を把握したい場合は事務所契約書に記載された取り分の割合もスプレッドシートに反映させます。
配信ごとの投げ銭集計フロー
ここからは実際に一配信ごとの投げ銭を集計していく具体的な流れを紹介します。
YouTube Studioレポートの確認手順
まずYouTube Studioにログインし収益タブから該当期間のレポートを表示します。
動画別やライブ配信別の収益レポートに切り替えると配信ごとの推定収益を一覧で確認できます。
フィルタ機能を使いライブ配信だけに絞り込むと投げ銭に近いデータを抽出しやすくなります。
ここで得た配信ごとの推定収益をスプレッドシートの対応する行に入力していきます。
| 列名 | 内容 |
|---|---|
| 配信ID | 動画URLのID部分 |
| 配信タイトル | YouTube上のタイトル |
| 推定収益 | YouTube Studioの該当金額 |
| スーパーチャット推定額 | 収益源レポートで確認した値 |
アーカイブ配信の金額集計
ライブ終了後もアーカイブに対してSuper Thanksが投げられる場合があります。
この分はライブ当日のスーパーチャットと別枠で集計した方が動きが見えやすくなります。
アーカイブ収益を確認するときは期間フィルタを一週間や一か月など一定期間に固定します。
ライブ当日の金額と後から積み上がった金額を比較することでアーカイブの強さも評価できます。
スプレッドシートの列設計
効率よく集計するには最初にスプレッドシートの列構成をしっかり設計しておくことが重要です。
少なくとも配信日とタイトルとプラットフォームと推定収益と手取り金額の列があると管理しやすくなります。
必要に応じてコラボ配信フラグやゲームタイトルなど分析に使いたい情報も追加します。
次のような列構成をひな型として作成しておくと毎回迷わず入力できます。
- 配信日
- 配信タイトル
- プラットフォーム名
- スーパーチャット推定額
- Super Thanks推定額
- メンバーシップ推定額
- 外部サービス投げ銭額
- 合計推定収益
- 手取り推計額
通貨換算のポイント
海外視聴者が多いチャンネルでは投げ銭が複数通貨で入ってくる場合があります。
YouTube Studio上では円換算された金額も確認できますが実際の入金レートと差が出ることがあります。
税金の計算や長期的な分析に使う場合は可能な範囲で入金日のレートに合わせて換算するのが理想です。
そこまで厳密にしない場合でも通貨ごとの比率だけは把握しておくと海外ファンの影響度が見えてきます。
投げ銭集計の税金対応
投げ銭は一定額を超えると税金の対象になるため集計データをどのように確定申告に使うかも意識しておきます。
確定申告が必要になるライン
会社員が副業としてVtuber活動をしている場合投げ銭など本業以外の所得が年間二十万円を超えると所得税の確定申告が必要になります。
専業で活動している場合は合計所得が基礎控除額を超えると申告義務が生じます。
いずれの場合も所得は売上から必要経費を引いた金額である点を理解しておくことが重要です。
住民税については所得の金額にかかわらず申告が必要となるケースもあるため早めに自治体や税理士に確認しておきます。
| 立場 | 申告の目安 |
|---|---|
| 会社員 | 本業以外の所得が年間二十万円超 |
| 専業Vtuber | 合計所得が基礎控除額超 |
| 共通事項 | 住民税は別途申告が必要な場合あり |
必要経費の代表例
投げ銭を含む収入が増えてくると税金を計算するうえで必要経費の管理が重要になります。
経費として認められるかどうかは業務に直接必要かという観点で判断されます。
Vtuberの場合は機材やソフトだけでなく衣装や配信素材なども条件次第で経費になり得ます。
代表的な項目を事前にリスト化しておくと領収書の整理が楽になります。
- マイクやオーディオインターフェース
- PC本体やグラフィックボード
- 配信用ソフトや動画編集ソフトの利用料
- イラストやLive2Dの制作費
- 配信で使うBGMや効果音のライセンス料
- コラボ配信に伴う交通費やスタジオ代
手数料の記録方法
投げ銭の集計ではプラットフォーム手数料をどのように記録するかが実務上のポイントになります。
YouTubeの場合はスーパーチャットの売上から手数料が差し引かれた後の金額が支払われるため手数料部分が見えにくくなります。
可能であればYouTube Studioの推定収益と実際の入金額の差額を手数料として別列に記録します。
税務上は入金額ベースで売上を計上する方法と総額から手数料を経費計上する方法のどちらを採用するか事前に方針を決めておきます。
| 列名 | 内容 |
|---|---|
| 総売上推定額 | YouTube Studioの推定収益 |
| 実際の入金額 | AdSenseなどからの入金額 |
| 差額手数料 | 総売上推定額との差額 |
| 処理方針 | 売上または経費として扱う区分 |
税理士へ相談する目安
投げ銭の年間合計が大きくなってきたら早めに税理士へ相談することをおすすめします。
配信活動が軌道に乗ると投げ銭以外の収入や海外プラットフォーム収入なども増え計算が複雑になりがちです。
年の途中からでも帳簿の付け方や経費の考え方を整えておくことで後からの修正作業を減らせます。
税務面の不安を専門家に任せられれば配信内容のクオリティアップに時間を使えるようになります。
投げ銭集計に役立つツール
最後にVtuberが投げ銭を集計するときに役立つ代表的なツールやサービスを紹介します。
YouTube Studio活用
もっとも基本になるのがYouTube公式の管理画面であるYouTube Studioです。
収益レポートにはスーパーチャットやメンバーシップなど収益源ごとの推定額が表示されます。
期間を絞り込んだり動画別の一覧を出したりできるためスプレッドシートへの転記元として非常に便利です。
まずはYouTube Studioの収益タブとアナリティクスタブを使いこなすことから始めるとよいでしょう。
| ツール名 | YouTube Studio |
|---|---|
| 用途 | 公式の収益確認と分析 |
| 強み | 収益源別の推定額が確認可能 |
| 費用 | 無料 |
| アクセス方法 | https://studio.youtube.com/ |
PLAYBOARD活用
PLAYBOARDはYouTubeチャンネルのスーパーチャット売上やランキングを分析できる外部サイトです。
自分のチャンネルだけでなく他のVtuberの投げ銭状況も大まかに把握できるため市場感をつかむのに役立ちます。
公式の金額とは差が出る可能性がありますが傾向を見る目的であれば十分参考になります。
個人の集計用スプレッドシートと組み合わせることで外部指標として活用しやすくなります。
| ツール名 | PLAYBOARD |
|---|---|
| 用途 | スーパーチャットランキング分析 |
| 強み | チャンネル比較や期間別ランキング |
| 費用 | 基本無料 |
| アクセス方法 | https://playboard.co/ |
スプレッドシートテンプレート
スプレッドシートには自作のテンプレートを用意しておくと集計のたびに列構成を考える手間を省けます。
投げ銭専用のシートとチャンネル全体の収益をまとめるシートを分けておくと見通しが良くなります。
条件付き書式やフィルタ機能を使えば目標金額を達成した配信だけを色分けするといった工夫も可能です。
テンプレートをクラウド上に保存しておけば配信後すぐスマホから入力できる点も大きなメリットです。
- 投げ銭専用シート
- チャンネル収益サマリーシート
- 目標達成フラグ列
- 月次集計用ピボットテーブル
クラウド会計ソフト
投げ銭の金額が増えてきたらクラウド会計ソフトと連携して記帳まで自動化する方法も検討できます。
銀行口座やクレジットカードと連携すれば入金や経費が自動で取り込まれ仕訳作業の手間が大きく減ります。
投げ銭集計シートと会計ソフトの数値を定期的に突き合わせることで処理ミスも発見しやすくなります。
確定申告書の作成機能まで備えたサービスを選べば税金まわりの作業も一括で行えるようになります。
- 銀行口座連携機能
- クレジットカード明細自動取得
- 仕訳自動提案機能
- 確定申告書作成機能
投げ銭集計で収益を管理するコツ
Vtuberの投げ銭は単に金額を眺めるだけでなく目的を決めて記録し分析し税金にも活用してこそ価値が高まります。
YouTube Studioや外部サイトのデータをスプレッドシートに整理し手取りベースまで見える化できれば活動の戦略も立てやすくなります。
早い段階から税金や経費の感覚も身に付けておけば規模が大きくなっても慌てずに配信を続けていけます。
自分に合った集計スタイルを作り上げて投げ銭を安心して受け取りながら長く楽しくVtuber活動を続けていきましょう。

